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りんご館からのお知らせ

みなさんこんにちは。

今回は、微生物検査の検査項目である、「セレウス菌」についてご紹介します。

 

  • セレウス菌とは

セレウス菌は、食中毒菌の1つで、土壌や空気、河川などの自然環境、農産物や水産物、畜産物などの食料や飼料など自然界の様々なところに生息しており、食品への汚染の機会が多い菌となっています。

セレウス菌の食中毒は「嘔吐型」と「下痢型」の2つの種類があります。嘔吐型食中毒は、セレウス菌が食品中で産生した毒素「セレウリド」を摂取することで起こります。日本国内では嘔吐型の食中毒が多く発生しています。一方の下痢型の食中毒は、食品とともに摂取したセレウス菌が小腸で増殖し産生される毒素「エンテロトキシン」によって起こります。

セレウス菌は、芽胞と呼ばれる熱から身を守るための細胞を作ることで90℃60分の加熱にも耐えることができるため、調理後に放冷している間に増殖してしまいます。そのため、調理済みの食品を常温で放置しないなどの注意が必要です。

 

  • 原因となる食品

 チャーハン、焼飯、ピラフ、弁当類などの穀類を用いて調理した食品

 

  • 症状

 嘔吐型:潜伏期間は30分から6時間、症状は吐気、嘔吐、下痢、腹痛等でいずれも軽症。

 下痢型:潜伏期間は6時間から15時間、症状は、腹痛、水様下痢等で抵抗力の弱い人が感染すると急性肝不全を引き起こす可能性がある。

 

  • 予防方法

・大量調理せずに必要量の食品を調理し、調理後はすぐに喫食する。

・調理後に食品を保存する場合は、速やかに55℃以上、あるいは、8℃以下で保存し保存期間は可能な限り短くする

 

 菌は加熱すればやっつけられると思いがちですが、熱に耐えることができる菌もいます。しっかりと知識を身につけて、安心して食事をしましょう。

(M.Y)