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りんご館からのお知らせ

みなさんこんにちは。

今回は、微生物検査の検査項目である、「腸炎ビブリオ」についてご紹介します。

 

  • 腸炎ビブリオとは

腸炎ビブリオは、食中毒菌の1つで、沿岸の海水、海泥中に分布し、水温が20℃以上の海水の環境になると生育が活発になるため、夏季の魚介類では腸炎ビブリオが検出されることが多くなっています。特に、海泥に生息する貝類での汚染が多く、貝類の生食や流通、調理段階での他の生食用鮮魚介類や加熱された加工品などへの二次汚染によっても食中毒を引き起こします。

腸炎ビブリオは好塩性(食塩濃度1~8%で生存可能)の細菌なので海水中に生息しており、真水には弱いという特徴があります。また、15℃以下では活動が抑制され熱にも弱いため、食中毒を防ぐためには、なるべく低温で保管、真水(流水)で良く洗う、十分な加熱が有効です。

 

  • 原因となる食品

 一般的な魚などほとんどの魚介類の生食。イカや貝類が比較的多い。

 

  • 症状

 激しい腹痛を伴う下痢を主症状とし、頭痛、嘔吐を伴うことがある。

 摂取後、6~12時間後に発症するが、2~3日で回復する。

 

  • 予防方法

・生鮮魚介類などを扱った手や器具の洗浄・消毒

・十分な加熱(中心温度60℃10分間以上)

・適切な温度で保管する

・真水(流水)でしっかりと洗浄する

 などの対策が有効です。

 

 腸炎ビブリオの食中毒は海水の温度が20℃を超える夏の時期に多く発生します。また、最近では冬でも暖かい地域で獲れる魚介類で食中毒が発生する事例があります。安心して食事を行うためにも、食材の取扱いには日頃から注意していきましょう。

 

(M.Y)