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りんご館からのお知らせ

今回は、蒸留についてのお話です。

以前のブログ(食品添加物検査担当日記⑫)で、

りんご館での保存料検査のうち、「蒸留法」では水蒸気蒸留によって食品から試料液を得ていることをお話ししました。

水蒸気蒸留とは、どのようなしくみなのかみていきましょう。

 

■水の状態変化

物質には、固体・液体・気体の3つの状態があり、温度や圧力によって変化します。

標準気圧では、私たちに身近な水は、0℃以下の固体の状態では氷、沸騰させた気体の状態では目に見えない水蒸気となりますね。

液体が沸騰する温度は、物質によって決まっており、沸点とよびます。

 

■水蒸気蒸留法

混合物を加熱すると、沸点の低い物質が蒸発して容器の中が蒸気で満たされます。

この蒸気を冷やすと、目的とする成分の濃度が高い液体が得られるのです。

このように、沸点の違いを利用して混合物を分けることを蒸留といいます。

水蒸気蒸留法では、蒸留する混合物に水蒸気を吹き込むことで、水より高い沸点をもつ化合物もそれより低い温度で蒸留することができます。

このため、熱に弱い化合物の抽出に適しています。

アロマで使われる精油もこの方法でつくられています。

(T.M)