エフコープ

イベント・活動

イベントレポート一覧

  • 復興応援

2019年06月27日

「2019年度 福島訪問の旅」を実施しました

組合員理事 上野 清美


エフコープでは、「被災地を自分の目で見て確かめたい」という組合員の思いから「福島訪問の旅」を実施しています。今年は4月11日~12日で実施し、「ふれあいかわら版」で参加者を募った組合員12名と役職員5名の計17名で福島を訪問してきました。


今年の行程は、1日目は仙台から常磐道で南相馬市を通って、富岡町に向かいました。その後、大熊町・双葉町・浪江町請戸地区を回ってJR浪江駅を見学し、飯館村を通り宿泊地の飯坂温泉に行きました。


2日目は、花ももの里を見学、コープマートいずみ店に立ち寄った後、福島県営復興公営住宅を訪問し交流、福島市のJAふくしま未来の矢野目モニタリングセンターを訪問・見学させていただき、桃の圃場を見学の後、JAふくしま未来の農産物直売所から北上し仙台空港に向かいました。


■1日目


福岡空港より仙台空港へ到着。仙台は前日に雪が降り、飛行機からみた仙台空港は一面銀世界でした。空港では、コープふくしまの宍戸副本部長と組合員理事にご同行いただき、貸し切りバスに乗り、常磐道を通って富岡町の「夜ノ森さくらトンネル」へ向かいました。道路の端には、雪が残っていましたが、桜は満開でした。


富岡町の夜ノ森桜は、東北屈指の桜の名所です。一昨年から「桜まつり」も再開されましたが、夜ノ森地区は帰宅困難区域があり、その境界線にバリケードがあり桜並木は2分化されています。


夜ノ森桜トンネルを後にし、富岡町子安橋より東京電力福島第二原子力発電所を見学、昨年あった減容化施設はなくなっていました。


また、この間復興支援全体報告会や朝倉・東峰村の仮設住宅にも訪問いただいた、富岡町緑ヶ丘仮設住宅の元自治会長の北崎一六さんにお迎えいただき、近況などをお聞きすることができました。富岡町を後にし、いまだ帰還困難区域となっている大熊町・双葉町を通って浪江町に向かいました。


大熊町は、訪問前日の4月10日に2地区が解除になりましたが、町の面積の30%程度で住民は3%ほどしかなく、帰還する人は少ないようです。車窓から見た国道沿いの住宅の入り口には、バリケードがあり、震災後から人がいなくなった住宅は物悲しい感じがしました。


山積みになっていたフレコンバックの山は減っているように見えましたが、中間貯蔵施設に集められ、上から覆い隠し、白い壁で囲われていました。最終的な処分の目途はまだたっていない状況です。


浪江町の請戸地区をバスの中から見学しました。新しい堤防は完成していましたが、瓦礫や船などは撤去され、更地状態で、津波で崩壊されたままの請戸小学校は、震災遺構とし住民交流の場として保存が検討されているようです。


その後、浪江駅へ向かいました。今年は駅から少し離れたところでバスを降り、浪江駅まで散策しました。街並みは震災当時のままの家や、解体して更地状態など閑散とした状況でした。また、浪江駅から富岡駅まではまだ不通のままでした。


その後、飯館村通りを宿泊先へ向かい一日目を終えました。




写真




写真




■2日目


宿泊先の近くの「花ももの里」を見学し、コープマートいずみ店に立ち寄ったのち、コープふくしま様とのご縁で、朝倉の応急仮設住宅にも訪問いただいた「浪江町つたえ隊」の松田さゆりさんがお住まいの「福島県営復興公営住宅 北沢又団地 大和田集会所」を訪問しました。


この公営住宅には、飯館村や富岡町、浪江町にお住まいだった方が多くいらっしゃいます。商品利用を通じた組合員の募金により購入させていただいた、朝倉の「志波柿」「まるボーロ」と梅ヶ枝餅をお持ちし、みなさまと一緒にお弁当を食べながら交流させていただきました。


話しは尽きませんでしたが、最後に組合員からのメッセージ色紙をお渡しした後、「炭鉱節」を披露させていただき、住民の方も入って一緒に踊っていただきました。


公営住宅を出発し、JAふくしま未来の矢野目モニタリングセンターに伺いました。ここでは、出荷前の農産物の放射性物質の検査の様子を見学・学習しました。2012年から始まった検査は2013年度からは検出限界値を超えていないとのことです。


その後、エフコープの産直でもある桃の圃場を見学させていただき、JAふくしま未来農産物直売所にてお買い物を終え仙台空港に向かい帰路に着きました。


東日本大震災より8年が経過しました。
この度、訪問させていただき、建物などの復旧が進んでいることは感じましたが、道路沿いのバリケードや中間貯蔵地に山積みになったままのフレコンバックなど復興はまだ遠いと感じました。避難区域も徐々に解除されていますが、帰る方は少なく、住民はくらしの不安を抱えているのも事実です。


エフコープでは「いつもそばに、ずっとそばに。」を合言葉に、多くの方々が考える私たちにできることを大切にしていきます。




写真




写真






写真




写真



Event informationおすすめのイベント情報