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2019年06月11日

平和学習会「憲法のうえにある!?“日米地位協定”」を開催しました

テーマクラブ「辺野古クラブ」


辺野古クラブでは「沖縄問題」は、私たち(本土)の問題でもあると捉え、毎年『もっと知ろう沖縄を・・・』をテーマに、定期的に学習会を開催しています。


今年度は、6月3日、エフコープ折尾店組合員ホールにて、昨年に引き続き、沖縄生まれで福岡在住の仲村渠 政彦(なかんだかり まさひこ)さんを講師にお招きし、「憲法のうえにある?!“日米地位協定”」と題して平和学習会を開催しました。




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講師:仲村渠 政彦さん




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DVD鑑賞:海上での抗議行動




まず、辺野古新基地建設予定地の大浦湾が埋めてられて行く様子を記録(2018年1月~2019年3月)したDVDを鑑賞。世界に誇れる青々としたきれいな海、そして貴重な生物たちが犠牲になっていく土砂投入光景に参加者も複雑な思いで見入っていたのではないでしょうか。


その後、基地問題を語る上で不可欠な「日米地位協定」について、なかなか改定されにくい理由(以下4項目)などを中心に現実に起きている事例を交えながらお話していただきました。



(1)難解で不可解な条文ため全体像や条文の仕組みを把握することが困難のこと
(2)改定にはタフネゴシエーター(熟練した外交・交渉人)が必要だが、担当官僚の能力不足、不在
(3)国民の無関心や基地のない地域には無関係など、全国的な改定要求運動になりがたい
(4)日米安保体制を維持する事が日本の利益にかなうとの安保の米国依存



しかし、難解な条文といえども、謳われている内容は


「アメリカ側の“望む数の兵力を(日本国内の)望む場所に、望む期間だけ、駐留させる権利を確保すること”」を保障するという合意に基づいていることが明らかになつており、そのために国内法が全く適用されず、無視されて運用されていることが、この間、国民にとって最高位に在るはずの憲法の上位に在ると批判されているところです。


ドイツ、イタリアでは、国民の声で国内法優先の地位協定に変えられた訳ですから、やはり日本でも国内法が適用されないということは “おかしい!”ということなのです。


そもそも日米地位協定の運用は日本全土が対象になっています。基地が集中する沖縄で問題が多く発生していますが、現在の日本では米軍との基地共同使用や共同訓練が現実課題となり、そのため基地機能強化や米軍兵士・軍属の駐留や上空を飛び交う軍用機も増えてきていることに、私たちは無関心を装ったままで良いのだろかと懸念するところです。


ちなみに、もうすでに福岡県内では築城基地が、滑走路延長、米軍弾薬庫建設、米軍用燃料タンク建設、米軍用宿舎建設企画など、着々と日米共同運用をめざした基地機能強化が進んでいます。また福岡空港も有事の際は米軍が優先に使用することなど、もはや、沖縄だけの問題ではなくなる認識が必要になってきています。


また、最後の質疑応答では参加者から「埋め立ての土砂」についての質問があり、「辺野古埋立て土砂(岩ズリ)総量の7割は県外(九州が主)から搬入される計画であるが、身近な北九州市門司区からも大量の岩ズリが運ばれて行くことになっている」とのことで、このような情報もしっかりと伝えていかなければと思うところです。




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参加者:総勢27名




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質疑応答:3名の参加者より質問&感想




<参加者の感想(一部紹介)>



  • 『沖縄の現状』『日米地位協定』など分からないから無視するのはやめようと思い、平和学習会に参加しています。日米地位協定もあることが普通だと思っていましたがそうではないのだと、今の現状がおかしいのだと気づきました。地道な活動で一人でも気づく人が増えればと思います。次回の開催を待っています。(50代)

  • 日米地位協定の問題は、私も数年前までほとんど知りませんでした。この問題は大きな問題でどう考えるかと言う前に、知る必要があると思います。いい機会をもらってありがとうございます。(60代)

  • 沖縄の歴史、歴史が苦手なので全く知らないことばかりでした。今現在も普天間のこと、沖縄だけの問題ではなく、日本国民みんなが真剣に考えて反対しなくてはいけないと思いました。(60代)

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