5 今、世界は、危機的状況にあります。力に頼る姿勢が顕著で、分断と対立が深まり、戦火が止むことがありません。ロシアやイスラエルは核の脅しを公然と行い、核保有国は近代化の名のもと、性能の良い核兵器に置き換えて核軍拡を進めています。核使用のリスクが高まっているのです。昨年十二月十日、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が二〇二四年のノーベル平和賞を受賞しました。これもノーベル委員会が核兵器を取り巻く状況に危機感を募らせ、核兵器廃絶を広く伝えるには、日本被団協への受賞は今しかないとの判断があったからです。世界には約一二、〇〇〇発の核兵器が存在します。ボタン一つで直ちに発射できる核兵器が約三、九〇〇発です。たった一つの核兵器で、広島・長崎の数百倍、数千倍の被害が起こりうるということです。大量殺戮兵器である核兵器は悪魔の兵器です。この世に一発たりとも必要ありません。人類とは共存できません。核もない戦争もない平和な世界実現のため、ともに手を取り、取り組んでいきましょう。貴組合の皆様のご健勝を祈念致します。ありがとうございました。
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