い世代に語り継ぎたい」という被爆体験者の思いと、「つたえなくてはならない」という組合員の思いが形となったものです。聞き書きは組合員が行い、組合員による「平和活動募金」を原資として作成されています。戦後被爆五〇年を前にして始まった聞き書きのとりくみは回を重ね、第29集を発刊することができました。にして二十二万人もの命を奪いました。一方で、被爆した方は身体に、心に一生涯の影響を受け、被爆後の人生を一変させられました。被爆体験証言集は被爆された方の人生を語ったものです。ある日本しかありません。年々証言していただく被爆者の数は少なくなり、記憶の風化も懸念されています。だからこそ、一人でも多くの方にこの証言集を届け、被爆の実相と被爆者この被爆体験証言集は「被爆の悲惨さ七九年前の八月、広島・長崎へ投下された原子爆弾は一瞬核兵器の『非人道性』を語れるのは、唯一の戦争被爆国で戦争の愚かさを若の切実な思いを知っていただきたい。一人ひとりが歩まれた人生が訴えかけてくるものがあるはずです。過ちを二度と繰り返さないこと、次世代に繰り返させないこと。核兵器のない世界を実現するために、私たちに渡された大切なバトンです。この大切なバトンをつなぎ、思いを一層広めるために、発刊したすべての被爆体験証言集を電子書籍でいつでもどこでも読めるように、二次元コードを活用した新たな広報手段を取り入れました。今、この瞬間にも世界のどこかで、戦争によって尊い命が奪われています。この被爆体験証言集を読んでくださったあなたが、ご家族やご友人と「戦争」や「命」について語り合い、「平和」を考えるきっかけとなれば幸いです。最後になりましたが、証言集の発刊にあたり、福岡県原爆被害者団体協議会をはじめ、各原爆被害者の会のみなさまの多大なご尽力、ご協力に心より深く御礼申し上げます。二〇二四年六月エフコープ「聞き書き」活動参加者一同あ と が き43
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