第29集 つたえてください あしたへ・・・・・・
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平へわ和が大たつ切なことをできる限かり伝つえたいろふ平ひら 宏ひみ文戦せう争も終しん盤、空くう襲は激はしさを増まし、アメリカは爆ばき撃し放ほい題ょうきょう軍ぐじ事施しつ設で、私わたちの住すむ佐※伯郡八や幡村というのどかな田いか舎隣とりの小こ林君の家いで、藤ふ田君と私わの三人にで縁えわ側で聞ききました。釣つり道どぐ具の手てい入れをして遊あんだ記きく憶があります。しかし、その状じ況でした。ただ、爆ばき撃の目もう標は広ひま島市し周しん辺の軍ぐゅ需工こう場、には目めもくれませんでした。当とじ時、八やた幡国こん民学がう校に通かっていた私わは、警けう報で帰きく宅し、避ひん難はしたものの周しい囲の安あん全に慣なれっこになっていて、友ゆ人宅で遊あびながら飛ひう行機きを眺なめていました。祖そ父母も農の作業を休やむこともなく続つけておりました。の日ひの来らう襲は違ちいました。爆ば撃機のコ※ンソリデーテッド三機きがとんでもない低てう空で、いつもと違ちう海うわ側のコースから侵しう入してきたのです。マークまで見みえる超ち低空。「低ひい」、私わたちが見みている前まで、三機き編へい隊のうちの一機きに高こ射砲弾だが中あったんそゅうばうしゅたしたしいほうじんたくうさぎょういほいかばやしくんいしゅいくんたいつものように警けい戒警けう報で帰きく宅し、空くう襲警けう報のサイレンはくげくひょろしゅうへさえきぐんくみゅううしゅいほんがたしみがょうていくううしゃほうくげうだうじょんじ一いん旦は高たく舞まい上あがりましたが、今こど度は火ひを噴ふいて真ま正面かっこんぜ林ばん君の家いの裏うわ側は石いき垣でした。いつもなら簡かん単に登のれる石いき垣丁ちど度その時と、私わたちの目めの前まで火ひだるまに変かわった飛ひう行機きは、大だ音響をたて爆ばつ発、空くう中分ぶい解し、目めの前ま三〇〇メーター程ほの山さう中に落おちました。羽はね根がガランガランと音おをたて降ふってきんにゅたし鉢は巻まきに長なし押の槍やをもって「ヒロついて来こい」と命めい令です。私わしも鉢は巻まきをして、床との間まの小しう刀を持もって祖そふ父に続つきました。えんたくがこちたづりげちまわええくがげききそうおくんたじえなん かっうにらと たえどすぼふづえきこ げせいいぎたけたこなたわようせんわたむらなえぼっかんそこがべぼわどったたししがやしくらがわてたしょうくはいおんきょううちゅんちゅくは何なよりも、爆ばつ発と同どじ時に落ら下傘が三基き開ひいたのです。それのです。 「中あった」と叫さぶ間まもなく、飛ひう行機きは煙けを噴ふいて一回かん転し、ら私わたちめがけて落おちてくるのです。必ひし死で逃にげました。小こが、慌あているので手てが滑すって登のれません。諦あめて庭にに戻もったました。がうちの山やに降おりて来きたのです。慌あてて家いに帰かると、祖そふ父がむりんかさんょうといてっしょうめんんたしがきらいれ14

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