第28集 つたえてください あしたへ・・・・・・
40/50

こんな生いき地じく獄のようなことがあっていいのでしょうか。ただれて、体かの前まの部ぶん分だけ白しいシャツと黒くいブルマーが張はり付ついていました。よたよた歩あいていましたが、いつの間まにか消きえてなくなり、その後ごどうしたのかわかりません。ました。横よわ川から安やら村(現げい在の広ひま島市し相あた田付ふん近)の避ひ難所まで、ずっと歩あいて行いったんです。「水みを飲のみませんか?水みいりませんか?」「水みを飲のんだら良よくないよ。飲のんだら倒たれるよ」「水みを飲のんだらだめ!」そう言いう人ひもいて、飲のませてもらえませんでした。さな下しじ敷きになった幼おご子を助たけられないまま、炎ほに追おわれて逃にげてきたのでしょう。生いきたまま焼やかれていく我わが子こを家いに残のしてきたのですから。私わしたちはギラギラ照てりつける太たう陽の下しを、郊こい外へ向むかってぞろぞろ歩あいて行いきました。んじ群むれの中なに、近きょ所の中ち学生の女おの子こがいて、校こい庭で熱ねん線を受うけたのでしょう。背せか中一いん面が焼やけらだつぜあぶら突とん然、油っぽい黒くい雨あが降ふり始はめました。雨あを避さけ、長ないこと橋はの下しで雨あが止やむのを待まっていこがちゅ途とう中で、バケツを持もった田いか舎の人ひが私わたちに言いいました。私わしたちも水みが欲ほしくて、のどが渇かいてたまりません。っこなんじょゅうごしょ避ひ難所の学がう校は救き護所になっていました。血ちまみれの赤あん坊ぼの妹とは、初はめて体かを洗あってもらいました。しかし、まったくの無むず傷だったのいよんなゅうがくせいんざすむろしたしらだいもうのおうがうてっせなんじょちめ朗 読 者 朗 読 者 ⑨⑧⑦らじうかきずとずおずたわずずなときいるめじめろがしためるろぶえろごえこすたたたるかな朗 読 者 別の人の声別の人の声別の人の声38

元のページ  ../index.html#40

このブックを見る