第27集 つたえてください あしたへ・・・・・・
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んかんさきたし家いの中なにいた私わと父ちと母はは、爆ばつ発の時との熱ねう風に焼やかれずにすみました。しかし母はの顔かには二〇個こぐらいの硝がす子の破はん片が刺ささり、傷きは何なん年もそのまま残のっていました。うた私わしの家いの前まの橋はは壊これていたので、兄あは焼やけ跡あの中なを遠とわ回りをして、いつもは三〇分ぷくらいの道みを五時じん間もかけて帰かってきました。んせ姉あは、先せい生になるための高こう等師しん範学がう校の生せと徒でした。学がと徒動どん員で工こう場の仕しと事に行いっょうせたしとばんじゅう父ちと母はは一ひ晩中眠ねらないで、姉あを待まっていました。くはうときぐっぷくてうしゃじょうっこういゅうがっこうんねたらおまうじょういじょんばくせたらになって玄げ関先で倒たれて死しんでいた事こを、ずいぶん後あに兄あから聞ききました。十八歳さの兄あは、家いの近ちくにあった国こつ鉄の操そ車場で働はいていました。原げく爆が落おとされた時と、兄あは部へや屋の中なにいたので火やど傷もせずに無ぶじ事でした。その時と、兄あと交こい代して外そに出でた人ひは焼やけ死しんだそうです。たまま、行ゆえ方がわかりません。学がと徒動どん員とは、中ち学校以いう上の生せと徒や学がい生にも働はくことが強きい制されていたのです。その夜よ、私わたちは焼やけ残のっていた布ふん団を敷しいて、外そで寝ねました。あたりは見みた渡す限かりの焼やけ野のら原でした。息いる苦しいほど暑あく、ものすごい臭にいのする風かが吹ふいていました。朗 読 者 朗 読 者 30⑪⑩むはちねつはおぜとこるとわぎくくいはねいくごかちんえにわしええたとかとにきとかにきけかえにいへらおずこきはちかえはとおとに

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