第26集 つたえてください あしたへ・・・・・・
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(おばさんの声)朗 読 者 たしいぶたしがさもえど⑨はえまるしもたまんはれかかえのとかえらはまえぼ(母の声)がしたたやどとずたはまだょくりょかし母はは二ふり人の子こどもをおばさんに預あけ、山やを下くり、置おいてきた子こどものもと母はは我わが子こをしっかり抱だきしめ、その子こを連つれて、また山やの上うに登のってい夜よ、山やの上うから見みた長なき崎は焼やけ野のら原になり、昔むの景けき色とはすっかり変かわっおぜ家いの中なには大おい勢の人ひがいて、わが家やの食しう料に群むがっているのです。くて下しに置おいてきたんよ」「まぁ、なんてことを。私わが二ふり人を見みておくから、早はく戻もってもう一ひり人を連つれてきなさい」に向むかいました。けれども、その場ばょ所に子こどもはいなかったのです。あちらこちら随ずん分と探さしてやっと見みつけ出だしました。「ごめんね、ごめんね、見みつかってよかった」きました。三人にのうち、どの子こを山やの下しに置おいてきたのかは、母はは死しぬまで誰だにも言いいませんでした。私わはそれでよかったと思おっています。ていました。どれくらい時じん間が経たったのでしょうか。お腹なが空すいたので家いに食たべ物もがあることを思おい出だし、家いに戻もりました。69

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