第26集 つたえてください あしたへ・・・・・・
26/82

私わが一いん番印いう象に残のっているのは、四年ねい生ぐらいの男おの子こが後ごに運はばれてきて十とか日の夜よあ明けまで、寺ての庫くり裡(住すまい)まいて、全ぜん身火やど傷していて背せか中が全ぜぶ部赤あくなっていました。腹はばいの姿しい勢のままで、お医いゃ者さんが赤あチンをつけてるのだけど、その子きがキーキーわめくんです。痛いいからね。九こか日の午ごでずーっとその声こが聞きこえてきてね、家かく族でどうなったやろかねと心しい配していましたが、朝あた方四時じか五時じには声こがせんようになったから、聞きいたら亡なくなったと。親おご御さんがついてたかどうか記きく憶にないですけどね。お寺てには毎まち日のように家かく族を探さしに人ひが来きてました。分わかった人ひは家かく族が連つれ帰かる。でも毎まち日誰だか亡なくなるんです。どのくらいの方が亡なくなったのか人にう数は分わかりませんけど、当とじ時は今けさ朝は六人にまた十人にというように亡なくなっていきましたよ。多おい日ひは八人にも十人にも。また次つの朝あ聞きくと六、七人にの人ひ。それが見みたら傷きもなんも無ないような人ひもいました。結けく局、原げ爆症、被ひく爆者しですね。亡なくなった方かはうちの広ひい座ざき敷にまとめて、うちのお坊ぼさんがお経きを上あげて、お参まりしてから荼だび毘にふされましたよ。火か葬場に運はたしちばんしょんしんぱいにっきょんばくしょうんせさがいにんずとここのょういそうばこしろうばたゃとんとずんおんぎさんうんずたたぼまたまつつたそたけらおかとたらおそやんえうがたええぞおこらえたえたらたそ ぞらがとえぞとれ といつおわじ ここそうばしせかなけんからつうんたなそ私わしたちも、いつもうちの裏うの墓ぼち地で火かう葬するのを見みていましいもいもいに最さご後の人ひがおらんようになったのは十月がの十とか日過すぎでし寺てさ〜ん」って叫さぶんですよ。「治なったらここの寺てこ男に使つっ壺つにちゃんと入いれて…それが毎まち日ですから。名なえ前の分わかる方かべるとは運はべたでしょうけど、火か葬場が壊かつ滅状じい態だったから、法ほむ務を手てだ伝う役やう僧さんが二、三人にいたのでその方かたちが、うちの寺じい内で材ざく木を積つんで火かう葬にしていました。       た。焼やくのもね、材ざく木を積つんで上うにご遺いい体を載のせて、また上うに材ざく木を載のせて焼やくのですが、いっぺんに焼やけませんでしたから、ご遺いい体を長ない棒ぼでひっくり返かすのね。そんな光こい景を見みてきました。毎まち日、何ない回か焼やいて、それでね何なて言いうか人にん間は麻まひ痺するというか、見みても恐おろしくないようになっていました。初はめは怖こいもの見みたさだったのですが。た。おじさんが一ひり人ね、その方かが毎まん晩毎まん晩「お寺てさ〜ん、おて」って言いわれてたけど、結けく局、その方かも亡なくなりました。その方かも身みよ寄りがなかったので、うちの墓ぼち地で火かう葬にしました。それぞれ名なえ前が分わかるのは分わかるようにして、お骨こを骨こはね、うちで預あかってて引ひき取とりに来きた方かにお渡わしする。でくそいもんかいばいばっきょいにょうたいめうけんげらおと24

元のページ  ../index.html#26

このブックを見る