第26集 つたえてください あしたへ・・・・・・
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寄よりの医いゃ者がきました。若わい医いゃ者は全ぜぶ部戦せう争に行いっており生せい兵が二ふり人付ついて、医いゃ者と三人にで来くるんです。見みるんです。火やど傷して、もう死しにかけとる人ひ。あっこれはダメ。これもダメ。一ひり人ずつ見みて、ああ、この人ひはまだ動うけると思おったら、はい立たち上あがって、どこが悪わいねって。足あが骨こつ折しとればその辺へ人ひだけ助たけます。子こどもも助たけたいけど、戦せう争の役やに立たつよですよ。二ふか日目めか三みか日目めに、鳥とり取、島しね根、山やち口、岡おま山、周しん辺のところから、六〇歳さを越こした、戦せう争に行いけないようなお年とます。暁部ぶい隊というのがあります。軍ぐの命めい令でここに来きた。その頃こ、衛え生兵と言いっとりましたが、看かご護兵へですよねえ。衛え「助たけてくれ、助たけてくれ」と言いったってダメ。子こどもはダメ。なぜかというたら、もう一回かなんとか生いき残のれるような人にん間だけ助たけるんです。しかし、助たけるゆうても何なもありませんよ。やけどにはチ※ンク油ゆという油あがありましたが、そのチンク油ゆを塗ぬる程てど度です。薬くはあっという間まになくなってしまって、だから後あは、軍ぐい隊から派はん遣された衛えい生兵へとその医いゃ者が、の木きを当あてて、死しんだ人ひのもんぺをちぎって足あに巻まいて、歩あきなさいと。それが精せ一杯です。生いきて、また戦せう争に行いけるあかつきいせいへいいへんたいいっぱいすすとくめちとしるるしんととごもけといしいいくらいつういつちなさい ろ   すにすいこすすとけしたんろんいい んんつちきとんわらいび8たんとみとかししんいしっつますすすけとすかうすっとんそいれぶらすりいせっせゅうへまぐかやんそ助たけません。助たけようがない。持もって行いくところはどこもな縄な戦せは負まけて終おわりました。玉ぎい砕したんです。腹は切きってそしんげ皆み、慣なれてしまって、へっちゃらといえばへっちゃら。朝あ、空くう襲警けう報が来きた。また空くう襲警けう報か。その後の、警けい戒警けう報に変かわんそ示ししていく。その途とう中でやられて終おわり。もうその後のは、しんそうな六年ねい生とかなんとかだったら助たけますけど、赤あん坊ぼは助たけません。助たけようがないんです。火やど傷で死しにかけとる人ひはい。街まか中はもう、火ひの海うの後あの焼やけ跡あばっかりですから。焼やけ跡あに持もってったって、どうしようもないですから。もう死しにかけていたらそれで終おわり。て玉ぎい砕って新しん聞にあげたわけ。だからそれを受うけて、いよいよ戦せう争は厳きしくなってきた。もう、全ぜん員動どん員ということ、その頃こ、毎まん晩空くう襲警けう報は来くるんですよ、もう毎まん晩。私わらも、る。それが八月が六むか日は原げく爆投とか下になった。学がい生部ぶう長に会あって、「学がと徒戦せう闘隊た隊たう長を命めずる」の一いい令を貰もって、最さご後の決け意いをちゃがちゃですから、どうしようもありませんでした。んせちなきな沖おわ縄戦せが終おわった日ひはご存ぞじ知ですか。六月がの二十三日に。沖おんぶょくさんそたか最さご後まで戦たえということで。いばうしゅいほうしゅんといちょちゅょくさんいいほいほうしゅんばちれういいばたしいかいほくせちょ

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