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行正り香さんインタビュー 「わが子を強く、たくましく育てるために」第3話

2018年06月05日

レシピはもちろん、日々の素敵な生活スタイルや、明るくのびのびとした人柄が多くのファンを魅了する、料理研究家の行正り香さん。第1話では子どもに生きていくための術を身につけさせるための子育て、第2話ではその武器となる英語についてご紹介しました。

最終回となる第3話は、行正さんご自身の、料理との向き合い方や日々のことについてのインタビューです。

子育てと同じ、料理もまずはできあがりを想像する

すごく簡単で、抜群においしい。そんな声をよく耳にする行正さんのレシピ。ご自身の料理のコツや秘訣はどんなところにあるのでしょう。

行正さん:
1話目にお話した子育ての話で、『目標を見極めて、そこから逆算して親が何をすべきか考える』とお伝えしましたが、料理も同じ。最初にできあがりを想像し、何を加えるか、何が省けるかを常に逆算するんです。

多くの人は、料理を作る際にはレシピを手順通りにこなすと思うんですが、私は、まずは疑ってかかるんです(笑)。この料理を作るとしたら、この手間は果たして必要なのか? 逆にこの部分に手間は加えなくていいのかな、というふうに」

正しいことより、楽しいことをやりたい

行正さん:
「私の本でご紹介するレシピは、そうやってたくさんの挑戦と失敗を重ねた上で完成しているものなんですけどね(笑)。

トマトソースでいえば、オリーブオイルとニンニクを炒めて、トマトを加えて煮込んで…という作り方が本当はベストなのかもしれません。でもある日、トマト缶にオリーブオイルや砂糖などをサッと入れて10分ぐらい電子レンジでチンしたら、それだけですごくおいしいソースができた。だったらそれで十分じゃない、と(笑)」

時間がなくても、おいしい料理は作れる

行正さん:
「忙しい毎日、そうそう何でも正しくこなすことなどできません。それなら、正しいことよりも、自分が楽しいこと、苦にならないことを私は優先したいんです。仕上がりが同じなら簡単な方がいい。だから、私が『読んだ人が面倒と思うだろうな』と感じるレシピは一切、紹介しません。忙しくても時間がなくても、おいしい料理の方法はいくらでもあるんだよということをお伝えしたいですね。

私が子どもの頃、母親のよし子は忙しくて、家を空けることも多々ありました。でも、料理だけは毎日とてもおいしいものを作ってくれていて。私のレシピのベースもそこにあると思います」

忙しい毎日を頑張る自分にご褒美を

仕事もバリバリこなし、家庭でも2人の娘の母として頼れる存在の行正さん。日々の中で、一番大切にしているのはどんな時間でしょうか。やはり、子どもたちと向き合うひととき?

行正さん:
「日々の中で大切にしているのは、自分へのご褒美の時間です(笑)。私の場合はワインを楽しむ時間かな。『よし!今日は6時になったらこのワインを飲もう!』と、毎日自分にご褒美を与える。人間はご褒美があると頑張れるじゃないですか(笑)。

子どもが小さい頃はもちろんそうはいきませんが、母親のよし子も、仕事で忙しくしていたせいもあり、必要以上に時間をとって子どもにかまうタイプではありませんでした。『私は忙しい、だからあなたたちは私にしっかりついてきなさいよ』と。そんな感じのたくましい母でした。私も子どもたちには、どちらかというとそんなノリで接していますね」

子育てを、自分の人生を楽しんでほしい

最後に、この記事を読んでくださっている子育て中の方々に、行正さんからメッセージをいただきました。

行正さん:
「私がお伝えしたいのは、子育ての時間というのは、長いようであっという間だということです。子どもというのはすごく面白くて不思議で(笑)、もちろん一筋縄ではいかない。だから親がいろいろな壁にぶち当たって、もがいたり落ち込んだりするのは当然です。

でも、くよくよ考えている間にも、時間はどんどん過ぎていってしまいます。だったら、苦しんでいるよりもめいっぱい楽しんだ方がいい。

子どもは親を見て育ちます。やはり大人は子どもに『人生って楽しいものなんだよ!』という姿を見せてあげないといけないと思うんです。だから、子どもも大切だけれど、自分のことも同じくらい大切にしてください。親がハッピーなら、子どもも必ずハッピーでいられますから!」

子どもとの向き合い方、これからの子育てに役立つ内容が盛りだくさんの行正さんのインタビュー。楽しく読んでいただけましたか?

行正さんのことをもっと知りたい方は、日々の子育てや、ご自身の子どもの頃の話などが詳しく綴られているブログを読んでみてください。

編集:神代裕子 文:丸山砂和 写真:川上信也

プロフィール

行正り香(ゆきまさりか)さん
料理研究家。福岡市出身。高校時代にアメリカに留学後、帰国して大手広告代理店に勤務しながら料理本を出版。退職後は料理研究家となり、テレビや雑誌などで幅広く活躍中。現在は英会話学習にも力を入れ、英会話教室の運営の他、英会話アプリ「カラオケEnglish」なども手がける。『19時から作るごはん』『行正り香のインテリア』(ともに講談社)など、著書は50冊以上。また、献立づくりの悩みを解決するアプリ「今夜の献立、どうしよう?」でレシピ提案やコラムや料理のコツを動画で配信している。行正り香さんのInstagramはこちらから。

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