コラム

アレルギーっ子の子育て 第1回:食物アレルギー発覚

2018年08月31日

食物アレルギーとアトピー性皮膚炎にぜんそく。3つのアレルギー症状を抱えた息子を育てあげたお母さんの奮闘記と先輩ママとしてのアドバイスです。


 

重症の食物アレルギーとアトピー性皮膚炎、それにぜんそくを抱え、入院ばかりしていた息子。まるで、そんなことがうそのように、今年、大学を卒業し、元気に一人暮らしを始めた。

今でも卵そのものは食べられないけれど、卵が少し入っているだけの食べ物なら大丈夫なまでになった。「負荷試験」をすれば、問題なく食べられるという結果が出るようにも思えるのだが、本人は別に構わないらしい。単純に卵を“嫌いな食べ物”として位置づけているようだ。

息子が食物アレルギーだと診断されたのは、生後6カ月の時だった。
ぜんそくで生後4カ月の頃から頻繁に入院していたこともあり血液検査をしたら、ほとんどの食べ物で高いアレルギーの数値が出た。中でも一番数字が悪かったのは小麦と卵。私は「何を食べさせたらいいの?」と、目の前が真っ暗になった。

母乳だったので、私が小麦や卵を食べるとぜんそくが出たり、肌の調子が悪くなったりすることが多いので、これらの食べ物は口にしないようにした。
離乳食を始めるのにあたっては、おかゆなどを食べさせる前に、腸壁を保護する薬を飲ませなければならなかった。
もちろん、毎回の食事も他の家族とは別に、卵と小麦を使わないものを作っていた。

アトピー性皮膚炎もひどかった。ハウスダストやダニアレルギーもあったので、毎日の丁寧な掃除と薬、スキンケアと吸入は欠かせないものとなった。

特に息子が生まれて幼稚園に入るまでは毎日が大変だった。
朝起きた時に皮膚の状態を見ながら全身に軟膏を塗る。
1日数回、ぜんそくとアレルギーの薬を飲ませたり、吸入をさせたりする。
もちろん息子の世話の他にも、家族分の洗濯と家の掃除、同居していた義父母と夫と娘の食事の準備もあった。

夜は軟膏を塗って寝かせようとしても、かゆがってなかなか眠らないので、ずっと背中をかいてあげていた。
やっと寝たと思っても、身体が温まってくると、また起きて泣く。その繰り返しで、息子が熟睡するのは朝方だった。私はろくに眠れないまま、起きるしかなかった。

アレルギーの症状は、どんなにケアしても悪くなる時期は悪くなる。
ただ、それは時間が経ってからわかったことで、当時は「一生懸命しているのに、どうしてこんなにひどくなるのだろう」と悩んでいた。

「夜明けが来ない夜はない」「神様はその人が耐えられる試練しか与えない」といった言葉を、いつも自分に言い聞かせていた。
それは、「息子のほうがもっと辛いだろうな」と考えて、息子を救うにはどうしたらいいのかを模索する日々でもあった。

編集:神代裕子 イラスト:二木ちかこ

profile

篠澤真喜子(しのざわまきこ)

娘(26歳)と息子(23歳)の母。乳児のころから食物アレルギーとアトピー性皮膚炎とぜんそくを患っていた息子を育て上げた経験を持つ。その経験を生かして、エフコープの店舗で年4回開催される「食物アレルギー交流会」などで、アレルギーっ子ママの先輩として、今悩んでいるお母さんたちのサポートなどを行っている。

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