【解説】
トマトという呼び名は「膨らむ果実」を意味する「トマトゥル」からきています。
【解説】
日本にトマトが入ってきたのは江戸時代に長崎に輸入されたのが最初といわれています。トマト自体は、南アメリカに古くから存在していましたが、15世紀ごろにヨーロッパに観賞用として伝わり、食料不足から18世紀頃から料理に使われるようになりました。日本でも初めは薬用もしくは観賞用であったと推測されていて、明治時代に食用にされ、第二次世界大戦後あたりから広く食べられるようになりました。それから品種改良と調理方法の開発などから今のトマトの形になりました。
【解説】
現在、日本では120種類ほどの品種があります。世界では8,000種類を超えるトマトの品種があるとされています。 皮の色によってピンク系と赤系と緑系に大別され、日本では、ピンク系トマトが生食用として人気が高いです。赤系トマトは加工用とされてきましたが、近年になって、リコピンが多量に含まれていることから生食用としても見直されています。
【解説】
農林水産省作物統計のトマトの生産量ランキング(2016年)では、1位 熊本県、2位 北海道、3位 茨城県となっています。トマトは暖かい気候で育ち、夏から秋は茨城や北海道、秋から春にかけては熊本で多く生産されています。
【解説】
ずっしりとしていて、小ぶりのトマトは、糖度が高いものが多いです。形が丸いものは、中の果肉がしっかり詰まっています。形が悪いと空洞やゼリー質が多くなっている場合が多いのでご注意ください。また、 トマトの先端部分で、放射状に中の果肉が透けて見えるものは甘味が強く、ヘタの緑色が濃いトマトは、新鮮な証拠です。トマトを水に入れると沈むものと浮かぶものがあります。沈んだものの方が糖度が高く甘いです。試してみてくださいね。
【解説】
「おいしさ」を感じる大きな要因はうま味成分です。トマトは昆布と同様に、うま味成分のひとつである「グルタミン酸」を豊富に含んでいます。ちなみに「イノシン酸」は鰹節や煮干し、魚などに多く含まれるうま味成分で、トマトと魚介類が合うのは、うま味の相乗効果なんですね。味噌汁にいれてもおいしいですよ。
【解説】
赤い色の正体はカロテノイドのひとつであるリコピンという色素です。 リコピンは抗酸化作用が強く、美白効果や動脈硬化、がんなどを予防する働きがあります。また、トマトはビタミンCを筆頭に豊富なビタミン類、ミネラルや食物繊維を含みます。皮に含まれるペクチンは血中のコレステロール値を下げる働きがあり、血液がサラサラに。血のめぐりをよくしてくれるため、むくみや肩こりにも効果があるので、皮も捨てずに使い切るのがおすすめです。
【解説】
トマトの皮には栄養がいっぱいです。リコピンは皮に近い部分に多く含まれているほか、食物繊維も皮に多く含まれています。
【解説】
ミニトマトは大玉のトマトよりもリコピンやビタミンCが豊富です。100gあたりで比べると、リコピン含有量はトマト210mg、ミニトマト290mg。ビタミンCはトマト15mgに対して、ミニトマトは32mgと倍以上。見た目のかわいさだけじゃないんですね。
【解説】
リコピンは細胞の中に閉じ込められているため、生のままでは体に吸収されにくい状態です。加熱するとリコピンが細胞の外に出てくるので、効率的に摂取できるようになります。リコピンは脂溶性なので、油と一緒に摂取するのがおすすめですし、細かくペースト状にしても吸収されやすくなります。また、冷凍するとリコピンの構造が変化して、体に吸収されやすくなることも覚えておいてくださいね。